最終更新日：2022年1月12日
太陽光発電拡大につながる「水上ソーラー」
水上ソーラーとは、水上設置型の太陽光発電設備です。
近年、地上設置型の発電設備に替わるソリューションとして注目されています。
実は、世界中で導入されている水上ソーラーの約半分が、日本に設置されているんです！！
世界銀行とSERISの調査によると、世界の水上太陽光発電の導入量は合計で1.1GWに達しました。
さらに、世界中の合計導入量の内、約50%が日本の水上ソーラーという結果がでています。
日本は、他国に比べて、国土面積が狭いです。
よって、地上設置型の太陽光発電システムに適した用地の確保が難しいという問題があります。
そこで注目されているのが、水上設置型のソーラーシステムです。
水上ソーラーは、地上設置型の設備と違い、水上に設置するので、土地の造成が必要ありません。
そのため、遊休地を有効活用出来る、大きな利点があります。
さらに、日本で導入が進んでいる理由として、ため池の数が挙げられます。
なんと、全国に21万ヶ所もあるんです！！
地理的な条件も相まって近年、導入が加速しています。
そんな近年注目の、水上ソーラーの魅力について、ご説明していきます。
水上ソーラーならではのメリットを今からご紹介します。
水上ソーラーなら、水面にフロート式の架台で太陽光パネルを敷き詰めるだけで、発電設備が完成します。
地上設置型のメガソーラー設備は山林に設置することが大半です。
このため、事前の準備として木の伐採、抜根が必要な上、造成に時間とコストがかかります。
対して、水面はフラットであり、土地の造成の必要はありません。
ため池への設置であれば、周辺に邪魔な建物や樹木も少ないです。
また、水上であれば、雑草の除草作業等も必要ないため、経費削減に繋がります。
このように、陸上設置の発電設備に比べて、設置にかかる時間とコストを節約できる点が、水上ソーラーの大きなメリットです。
太陽光発電パネルは、暑いほど発電効率が下がります。
そのため、なるべくパネルの温度を低く保つことが、理想とされています。
一般に、太陽光による発電量は5月ごろが一番多くなります。
春から初夏にかけては、日照時間が長く、かつ気温が比較的低いことが理由です。
逆に、気温が高くなりがちな、7月から8月にかけては、発電効率が落ちてしまいます。
水上ソーラーの場合、水面の温度が地面より低いため、パネル表面の温度を低く保つことが出来ます。
パネルの温度を低く保つことで、夏場の発電量に期待できるのは、水上ならではの大きなメリットです。
水面からの照り返しによって、より日射光を多く集めることが出来る点も魅力的です。
太陽光発電設備は、パネルに太陽光が当たることで発電します。
そのため、太陽とパネルの間に障害物があると、発電効率が著しく低下してしまいます。
水上ソーラーがよく設置される、ため池の周りには、障害物が少なく影が出来にくいです。
そのため、影に悩まされることなく、安心して発電事業を行うことが出来ます。
水上ソーラーを導入すれば、水不足対策に一役買います。
具体的には、パネルを水上に設置する事で降り注ぐ日射を遮り、貴重な水の蒸発を抑えます。
さらに水草、藻、アオコなどの発生を抑えるという効果もあります。
このように水上ソーラーには、発電事業者も水利組合の双方にとっても、メリットがたくさんあります。
メリットのご紹介をしましたが、デメリットについても考えていきましょう。
水上ソーラーには以下のような注意点もあります。
水上ソーラーは、水上設置型の太陽光発電設備のことを指し、近年注目されています。
主な理由として、通常の太陽光発電設備と違い、フラットな水面上で効率的に発電できることが挙げられます。
近年、太陽光発電に適した土地が、なかなか見つけられなくなってきています。
そのため、今後、発電設備を検討する際に、水上ソーラーは非常に有力な選択肢の一つになると予想されます。
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入社以来、大規模太陽光発電所や、移り変わる法改正について学んできました。
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